自己破産は2回目もできる?条件・費用・注意点を解説

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2010年代にIT系の会社を創業。2026年1月、法人破産・自己破産を決断し、現在手続きを進めています。
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一度自己破産したのに、再び借金を抱えてしまった。「2回目なんてできるわけがない」「もう救済制度はない」と思い込んでいませんか。

結論から言います。2回目の自己破産は法律上可能です。 破産法に「自己破産は1回まで」という規定はありません。

この記事では、2回目の自己破産が認められる条件、1回目との違い、認められにくいケース、代替手段を法的根拠とともに解説します。

読み終えるころには、「自分の状況で何ができるのか」が具体的にわかり、次に取るべき行動が見えるはずです。

目次

結論:2回目の自己破産は法律上可能。7年経過が基本条件

破産法に自己破産の回数制限はありません。 2回目でも3回目でも、法律上は申立てが可能です。

ただし、破産法第252条第1項第10号に「前回の免責許可決定の確定日から7年以内」の再度の免責許可申立ては免責不許可事由に該当すると定められています。つまり、前回の免責確定から7年が経過していれば、法的なハードルは大幅に下がります。

7年以内であっても、裁量免責(破産法第252条第2項)の可能性は残っています。「絶対に無理」ではありません。

2回目の自己破産が認められる条件

前回の免責確定から7年以上経過している

最も基本的な条件は、前回の免責許可決定が確定した日から7年以上が経過していることです。

7年のカウントは「免責許可決定の確定日」からです。破産手続き開始日や申立て日ではありません。免責許可決定は、通常、決定の送達から2週間(即時抗告期間)の経過をもって確定します。

正確な確定日がわからない場合は、前回依頼した弁護士や裁判所に確認してください。

7年が経過していれば、前回と同じ原因(ギャンブル、浪費等)であっても、法的には免責不許可事由に該当しません。ただし、裁判所の審査は1回目より厳しくなります。

前回と異なる原因で借金を抱えている

2回目の自己破産が認められやすいのは、前回と異なる原因で借金が増えたケースです。

評価1回目の原因2回目の原因
認められやすい事業の失敗病気で収入減少
認められやすい浪費リストラによる生活困窮
ハードル高いギャンブルギャンブル
ハードル高い浪費浪費

同じ原因で再び自己破産を申し立てる場合は、裁量免責のハードルが上がります。「前回の経験から何を学んだのか」「なぜ同じ原因で借金を抱えたのか」を裁判所に説明する必要があります。

反省と更生の態度を示している

裁判所は2回目の申立てに対して「この人は本当に更生できるのか」を厳しく見ます。

具体的に評価されるポイントは以下の通りです。

  • 家計管理の改善: 家計簿をつけている、支出の見直しをしている
  • 破産に至った経緯の誠実な説明: 事実を隠さず、正直に説明している
  • 再発防止の取り組み: ギャンブル依存なら治療、浪費なら家計管理の具体策
  • 安定した収入の確保: 生活基盤が整っている、または整える見込みがある

【要差し替え:実体験】ここに「破産は人生で何度でもやり直せる」と感じた実体験を記入。例:「弁護士から『2回目の破産は珍しくない。大切なのは次にどう生きるか』と言われ、救われた」など。

1回目と2回目の違い

2回目の自己破産は、1回目と比べていくつかの点で厳しくなります。

項目1回目2回目
裁判所の審査標準的厳格になる
管財事件になる確率状況による高い
免責許可までの期間6ヶ月〜1年1年以上かかることも
弁護士費用30〜50万円同程度(ただし管財人費用追加の可能性)
管財人費用(予納金)状況による20〜50万円が追加される可能性が高い
裁量免責の必要性不許可事由がなければ不要ほぼ確実に裁量免責が必要

管財事件になる可能性が高い

2回目の自己破産では、「同時廃止」(簡易な手続き)ではなく「管財事件」になる可能性が高くなります。裁判所が破産管財人を選任し、財産や免責不許可事由について詳しく調査します。

管財事件の場合、弁護士費用とは別に予納金として20万〜50万円が必要になります。法テラスの立替制度を利用すれば、月額5,000円〜の分割払いが可能です。

裁判所の審査が厳格になる

1回目の自己破産で免責を受けたにもかかわらず再び借金を抱えたという事実は、裁判所に「この人は更生できなかったのか」という印象を与えます。

そのため、2回目では以下の点がより厳しく審査されます。

  • 前回の自己破産後の生活状況
  • 再び借金を抱えた経緯の詳細
  • 家計の収支状況
  • 再発防止のための具体的な取り組み

弁護士と綿密に準備し、誠実に説明することが重要です。

2回目が認められにくいケース

以下の状況では、2回目の自己破産で免責が認められにくくなります。

1. 前回の免責確定から7年以内

破産法第252条第1項第10号に該当します。ただし、やむを得ない事情がある場合は裁量免責の可能性が残ります。病気や災害など、本人の責任ではない事情で借金を抱えたケースでは、7年以内でも裁量免責が認められた例があります。

2. 前回と同じ原因(ギャンブル、浪費等)で再度借金

「前回の経験から何も学んでいない」と判断されるリスクがあります。同じ原因の場合は、依存症治療への取り組みなど、具体的な改善行動を示す必要があります。

3. 手続きへの非協力・虚偽申告

破産管財人の調査に協力しない、借金の原因を偽る、財産を隠すなどの行為は、免責不許可に直結します。特に2回目では、少しの不誠実さも厳しく見られます。

4. 前回の自己破産で免責不許可事由があった場合

前回の自己破産でも免責不許可事由があり、裁量免責で許可されたケースでは、2回目のハードルはさらに上がります。

2回目が認められなかった場合の代替手段

自己破産が難しい場合でも、借金問題の解決方法は他にもあります。

任意整理

弁護士が各債権者と個別に交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長を行います。裁判所を通さないため、免責不許可事由の問題はありません。

ただし、元金の減額は原則として難しく、返済が続くことになります。安定した収入がある方に向いた方法です。

個人再生(小規模個人再生)

裁判所を通じて借金を原則5分の1に減額し、3〜5年の分割で返済します。自己破産のような免責不許可事由の制度はないため、ギャンブルや浪費が原因でも利用できます。

住宅ローン特則を使えば、住宅を残したまま借金を減額できる場合もあります。

ただし注意点があります。給与所得者等再生(個人再生のもう一つの類型)は、前回の自己破産の免責確定から7年以内は利用できません(民事再生法第239条第5項第3号)。小規模個人再生にはこの制限がないため、7年以内であれば小規模個人再生を検討します。

方法前回の破産から7年以内借金の減額住宅
自己破産(2回目)裁量免責の可能性ありゼロに手放す
小規模個人再生利用可能原則5分の1に減額残せる場合あり
給与所得者等再生利用不可原則5分の1に減額残せる場合あり
任意整理利用可能利息カットが中心影響なし

まとめ

2回目の自己破産は法律上可能です。「もう道がない」と思い込まないでください。

  • 回数制限はない: 破産法に「1回まで」の規定はない
  • 7年経過が基本条件: 前回の免責確定から7年以上で法的ハードルは大幅に下がる
  • 7年以内でも可能性はある: 裁量免責で認められるケースがある
  • 審査は厳しくなる: 管財事件になる可能性が高く、費用と時間が増える
  • 代替手段もある: 個人再生、任意整理という選択肢

大切なのは、「また破産なんて恥ずかしい」と自分を責めることではなく、今の状況で最善の方法を選ぶことです。弁護士に相談すれば、あなたの状況に合った最適な解決策を提案してもらえます。

まず、弁護士の無料相談に電話してください。

  • 法テラス: 0570-078374(平日9:00-21:00、土曜9:00-17:00)
  • よりそいホットライン: 0120-279-338(24時間無料)

この記事の情報について
本記事は筆者の調査と経験に基づいています。2回目の自己破産の可否は個別の状況によって異なります。必ず弁護士等の専門家にご相談ください。

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