この記事を書いた人 2010年代にIT系の会社を創業。2026年1月、法人破産・自己破産を決断し、現在手続きを進めています。 → 運営者について
結論:法人破産だけなら家は残る。自己破産すると手放すことが多い
会社が倒産したら、社長の家はどうなるのか。
結論から言うと、法人破産だけなら、個人の財産(家)は原則として守られます。法人と個人は法律上「別の人格」だからです。
ただし、連帯保証がある場合は自己破産も必要になることが多く、自己破産すると持ち家は手放すことが多いです。
賃貸の場合は、家賃を払い続けていれば、そのまま住み続けられます。
「会社が潰れたら、家族はどこに住めばいいのか」
私も、この不安を抱えていました。この記事では、私自身の引っ越し体験も交えて解説します。
持ち家の場合
まず、持ち家のケースを整理します。
法人破産のみの場合
法人破産だけで、社長個人は自己破産しない場合、個人の財産は原則として守られます。
持ち家も個人の財産なので、法人破産の影響を受けません。
ただし、現実には連帯保証がある場合が多く、連帯保証の返済ができなければ自己破産も必要になります。
自己破産する場合
自己破産すると、持ち家は「財産」として処分対象になります。
住宅ローンが残っている場合: 銀行が抵当権を実行し、競売にかけられます。競売で売却され、残ったローンは免責されます。
住宅ローンがない場合: 破産管財人が売却し、債権者への配当に充てられます。
いずれにしても、自己破産すると持ち家は手放すことになると考えた方がいいです。
家を残す方法はあるか
「どうしても家を残したい」という場合、いくつかの方法があります。
個人再生(住宅ローン特則): 自己破産ではなく個人再生を選び、住宅ローン特則を使えば、家を残しながら借金を整理できます。ただし、住宅ローン以外の借金を返済できる収入が必要です。
家族に買い取ってもらう: 破産管財人から家族が買い取る方法もあります。ただし、市場価格での買い取りが必要で、資金力が求められます。
現実的には、これらの方法が使えるケースは限られています。弁護士に相談して、自分のケースで可能かどうか確認してください。
賃貸の場合
賃貸に住んでいる場合は、比較的シンプルです。
賃貸契約が個人名義なら、法人破産の影響は受けません。
自己破産しても、賃貸に住み続けることはできます。家賃を払い続けていれば、大家から追い出されることはありません。
ただし、注意点があります。
新規契約は審査が厳しくなる可能性: 自己破産すると信用情報に記録が残るため、新しく賃貸を借りる際の審査が厳しくなることがあります。保証会社の審査に落ちる可能性があります。
今の物件に住み続けるなら問題なし: すでに契約している物件に住み続けるなら、審査は関係ありません。家賃をきちんと払っていれば大丈夫です。
私の場合:都内タワマンから地方の戸建てへ
【私の場合】
私は都内のタワーマンション(賃貸)に住んでいました。
法人破産・自己破産を決断したとき、最初に考えたのは「この家賃を払い続けられるか」でした。
答えは「無理」でした。
会社からの役員報酬がなくなり、収入がゼロになる。高い家賃を払い続けることは現実的ではありませんでした。
だから、家賃の安い地方への引っ越しを決めました。
今は地方の戸建て(賃貸)に住んでいます。家賃は以前の3分の1以下。静かで、意外と快適です。
引っ越しのタイミング
破産手続き中に引っ越しました。
「手続き中に引っ越していいのか」と不安でしたが、弁護士に相談したところ「問題ない」とのことでした。
むしろ、固定費を下げることは合理的な判断として評価されます。
引っ越し費用はどうしたか
引っ越し費用は、手持ちの現金で対応しました。
自己破産しても、99万円までは「自由財産」として手元に残せます。その範囲内で引っ越し費用を捻出しました。
家族への影響
会社倒産で家を失うと、家族にも影響があります。
ただし、家族が住む場所を失うわけではありません。
持ち家を手放すことになっても、賃貸に引っ越せば住む場所は確保できます。日本には公営住宅もあります。
考慮すべきは、引っ越しに伴う影響です。
- 子供の学校(転校が必要になるか)
- 配偶者の仕事(通勤可能か)
- 親の介護(近くにいる必要があるか)
これらを考慮して、引っ越し先を決める必要があります。
【私の場合】
私は妻と相談して、地方への引っ越しを決めました。
子供がいたら、もっと悩んだと思います。転校のことを考えると、簡単には決められなかったでしょう。
私たちの場合は夫婦2人だったので、比較的身軽に動けました。
何より、妻が理解してくれたことが大きかったです。「どこに住んでも、一緒にいれば大丈夫」と言ってくれました。
住む場所を確保するためにやるべきこと
会社倒産が見えてきたら、住む場所を確保するために以下のことをやっておくべきです。
1. 早めに弁護士に相談する
自分のケースで家がどうなるか、正確に把握することが第一歩です。持ち家か賃貸か、住宅ローンの有無、連帯保証の有無によって状況は変わります。
2. 家族と話し合う
引っ越しの可能性を、早めに家族と共有してください。いきなり「引っ越すことになった」と言うより、事前に話し合っておく方が、家族の心の準備ができます。
3. 住居費を見直す
収入減に備えて、固定費を下げることを考えてください。今の家賃を払い続けられるか、冷静に計算してみてください。
4. 新居の目星をつけておく
いざというときに慌てないよう、引っ越し先の候補を調べておくと安心です。家賃相場、通勤・通学の便、生活環境などを確認しておきましょう。
まとめ
会社倒産と社長の家:
- 法人破産のみなら、個人の財産(家)は原則守られる
- 自己破産すると、持ち家は手放すことが多い
- 賃貸なら、家賃を払い続ければ住み続けられる
伝えたいこと:
- 家を失うことは辛い。でも、住む場所がなくなるわけではない
- 日本にはセーフティネットがある
- 家族と一緒に、新しい生活を始められる
私は都内のタワマンから地方の戸建てに引っ越しました。生活レベルは下がりましたが、新しい生活は意外と悪くありません。
大切なのは、住む場所ではなく、誰と一緒にいるかだと思います。
この記事の情報について 本記事は筆者の個人的な経験に基づいています。具体的な判断については、必ず弁護士等の専門家にご相談ください。
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